発達障害のある人の適職の見つけ方は?「仕事が続かない」で悩んでいませんか?

発達障害があって、働いてもすぐに辞めてしまう、ミスが多く怒られることが多い、職場でのコミュニケーションに悩んでいる、体調が安定しない、自分でも働けるのか不安、という方いませんか?自分の得意・不得意を整理し、自分に合った仕事や働き方を探すことで「長く続けられる働きやすい職場」を見つけやすくなります。

発達障害の方が「仕事が続かない」と悩むポイント

上司や先輩がアドバイスをしてくれても、
「怒られている」と感じて翌日仕事に行きたくなくなる。

職場で上司や先輩から「こうしたほうがいいよ」「少し早くやってみよう」とアドバイスをしてもらっても、「自分ができないから、怒っているんだ」「自分にはこの作業は合っていない」と受け取ってしまうことがあります。そのため、段々仕事に行くのが嫌になり、そう感じた翌日に休みが増えてします人がいます。

人との距離感がつかめず失敗してしまう。

人との距離感がわからず、対人関係で悩んでいる人もいます。
「早く職場の人と仲良くなりたい」と思うばかりに、すぐに連絡先を交換し、毎日メールを送ったり、仕事の質問を個人の連絡先に繰り返ししてしまったり、相手が困っていることに気づかずに連絡をしてしまうことがあります。
困った相手が、職場の上司に相談して、間接的に怒られたりして、ぎくしゃくすることが多くあります。

自分の苦手さをうまく伝えることができず
ミスを繰り返し、怒られることが多い。

自分が苦手とする作業について、採用時にうまく伝えることができず、苦手な仕事内容を任され同じミスを繰り返してしまい、何度も怒られることもあります。
そもそも、自分に得意なこと苦手なことが何なのかを自己分析できていない、という人も多く、採用時にまた採用後に何をどう伝えたらよいのかがわかっていない人も多いようです。

集中力が続かない。

どのような職場でも仕事に一定時間集中して取り組むことが求められます。
興味や関心のある仕事内容であれば集中できても、興味のない仕事では集中力が続かない、ということがあります。ADHDの人は、気になることや、他の人の動きが気になってしまい集中できないこともあります。

「辞めたい」と思ったときに相談するところ

心療内科・精神科

すでに受診している医療機関があれば、そこで仕事上で困っていることも相談してみましょう。もし受診していている医療機関がなければ、地域の医療機関を受診してみましょう。ただ発達障害受診で人気の医療機関は、患者が多く、なかなか予約が取れないということもあります。

地域障害者職業センター

障害者職業カウンセラー等を配置し、ハローワーク(公共職業安定所)、障害者就業・生活支援センターとの密接な連携のもと、就職や職場復帰を目指す障害のある方、障害者雇用を検討している或いは雇用している事業主の方、障害のある方の就労を支援する関係機関の方に対して、支援・サービスを提供しています。

○大阪障害者職業センター

地域若者サポートステーション

15歳から49歳までの「働きたいがどうしていいかわからない」「ブランクがあって社会参加に自信がない」「なかなか仕事が長続きしない」など、就労についての悩みをもつ若者(若年無業者)とその保護者・家族の方が対象です。
個別相談をもとに利用者の状態やご希望に合わせて、総合的な相談・支援を行い、必要に応じて就労支援・地域活動団体などの他機関とも連携しながら、自立のお手伝いをします。個別相談に加え、グループ体験、職場見学、就労体験の他、セミナー等の開催も実施します。

○大阪府地域若者サポートステーション
○北河内地域若者サポートステーション

就労移行支援事業所

就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた障害福祉サービスのひとつです。就労支援事業所では、働く意思はあるが、ご自身の障害等により困難を感じている方に、働くために必要な知識と能力を高める支援を行います。
(参考)就労移行支援事業所ココカラー・枚方市

具体的には下記のような支援があります。

●希望する就職に合わせて必要な職業訓練
●就職に関する相談
●個別の特性に合わせた支援
●施設外実習
●履歴書や応募書類のチェック、面接指導などの就活サポート
●円滑な職場コミュニケーションを図るためのトレーニング
●その他必要な支援

これから仕事を探す高校生・大学生は。

これから卒業後の就職先を探される高校生や大学生は、最初から自分に合った職場に出会いやすくなるように、まずはご自身の得意なこと・苦手なことを整理し理解する方が好ましいと思われます。先にあげた、地域若者サポートステーションや就労移行支援事業所、ハローワークなどに相談に行かれることをお勧めします。

監修:伊藤伸孝

一般社団法人あおい教育支援グループ代表。通信制高校サポート校あおい高等学院学院長。大阪府枚方市で13年間、発達障害のある若者の高校卒業後の進路相談を行う。